マクロ市場調査の方法

マクロ市場調査は、国レベルの経済および、ある産業全体に関する広範囲な市場の調査や分析のことをいいます。個々の企業や製品の市場に関するミクロ市場調査とは異なり、広義の市場動向やトレンドを理解するために必要な調査です。

 

マクロ市場調査とは?

マクロ市場調査とは、経済全体の大まかな市場環境を分析する調査手法です。企業や起業家が意思決定を行う際に、全体的な経済状況や市場のトレンドを理解するために実施されます。

市場についての手がかりが全く無い状態で成功するのはどんな経営者にとっても簡単なことではありません。事前にどのようなターゲット層がどこに多く住んでおり、どういったサービスに需要があるのかといったことをある程度把握することが事業の成功には不可欠です。

なぜマクロ市場調査をするの?

どうして「マクロ市場調査」が必要なのでしょうか?

その答えは簡単で、事業全体の動向を掴んでおくことで、より成功可能性の高い事業を選べるようにするためです。

例えば、コンビニとスーパーのどちらで開業した方が成功する可能性が高いのかを考える場合に、マクロ市場調査が役に立つ可能性があります。

2019年のスーパーマーケット経営業者の倒産は30件

2019年のコンビニエンスストア経営業者の倒産件数は41件

(出典:帝国データバンク)

上記から、同じ年度で比べてコンビニのほうが倒産件数が多いということは、コンビニのほうが成功しにくいビジネスと言えると思うかもしれません。しかし、これは母数を考えていない比較となっています。

母数を調べてみると以下のようになりました。

2019年の日本のスーパーマーケットの店舗数は、22,970店

2019年のコンビニエンスストア大手7社の店舗数は、55,620店

母数から廃業率を計算すると、スーパーが約0.13%、コンビニが約0.07%となり、コンビニのほうが廃業率は低いことが分かります。

今回は例えばの事例だったので、数字の正確性や信用性の問題など(おそらく帝国データバンクの数値は大規模倒産に限られており、正確な値が反映されていない)は加味していませんが、丁寧に分析を行うことで事業の成功確率を上げることができます

統計データの収集と分析

マクロ市場調査を行うためには、まず正確なデータが必要です。データの値が間違っていれば、そこから出てくる結論も当然誤ったものになる恐れが高いからです。

信頼できるデータ元としては、「政府機関」「国際機関」「業界団体(社団法人など複数企業の連合からなるもの)」が挙げられます。ここで得たデータを元に、市場の規模、成長率、開業率、廃業率、トレンドなどを分析します。

場合によっては有料のデータを購入する必要も出てきますが、現在は多くの情報がネット上に無料で公開されていますので、有料データの購入は最終手段にしておきましょう。

調査すべき項目

調査すべき項目は事業にもよりますが、多岐にわたります。今回は一例を挙げてみます。

マクロ調査項目

・デモグラフィック情報(人口、年齢、性別、所得など)
・経済指標情報(GDP、失業率、消費者物価指数、金利、インフレ率など)
・ターゲット事業の特性(業界規模、平均収益、開業率、廃業率、事業形態比率、規制事項、社会情勢など)
・市場トレンド(特定の産業や商品、サービスの需要動向)

上記のように、事前にマクロ市場となる国や都道府県、市町村などのレベルで大体のデモグラフィック情報を調べることで自分のしようとしている事業がどれくらい有利か不利かということが見えてきます。

また逆にターゲットとなる事業の大まかな市場特性を理解することも重要で、斜陽産業やレッドオーシャン事業を避けて参入することが可能となります。市場トレンドをあらかじめ把握しておけば、これからヒットする商品やサービスを予見して、ブルーオーシャン市場で事業を行うことが出来ます。

まとめ

マクロ市場調査を行う必要性についてご理解頂けましたでしょうか。

事前に大まかな市場調査を行うことは、事業に失敗する確率を低くし、成功性を高めるという点で2重に有利になる手法です。何となくで意思決定を行うのではなく、データに基づいて意思決定を行うことで、次にまた大きな事業判断をする際の参考にもなります。

起業後も定期的にマクロ市場のデータ分析を行うことで、さらに事業の安定性を高めることも可能です。起業する前に必ず検討をしておきましょう。

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